バックテスト基礎
ティック品質とEA検証の関係
公開 2026.06.16最終確認 2026.06.16
MT5テスターには複数のシミュレーションモードがあり、選択をミスるとバックテストの信頼性が根本から崩れる。
特にスキャルピングEAやSL/TPが狭いEAでは、ティックの品質がPFを大きく左右する。
結論
モード別の信頼性:
| モード | ティック精度 | スプレッド再現 | 用途 |
|---|---|---|---|
| Every tick based on real ticks | 最高 | 実際の変動を再現 | 最終検証 |
| Every tick | 中 | 生成ティック。変動は限定的 | 中間検証 |
| 1 minute OHLC | 低 | 1分足の4本値のみ | 初期スクリーニング |
| Open prices only | 最低 | 始値のみ | ロジックの動作確認 |
スキャルピングEAは「Every tick based on real ticks」で検証するのが基本。それ以外ではスプレッド変動やティック単位の値動きが再現されず、PFが実運用と乖離する。
なぜEA運用で重要か
「Open prices only」でPF2.0のEAが、「Every tick based on real ticks」でPF1.1に落ちることは普通に起こる。
低精度モードはノイズが少なく、理想的なエントリー・決済になりやすい。リアル相場はノイズの塊。低精度の結果をそのままリアルに持ち込むのは危うい。
仕組み・条件
ティックデータの取得
MetaQuotes社のサーバーからリアルティックをダウンロードできる。テスター設定でティック使用にチェックし、対象期間のティックがあるか確認する。
データがない期間は1分足から生成されたティックが使われ、実際の値動きを正確には反映しない。スキャルピングEAの検証には向かない。
品質レポート
結果に表示される「Quality」は実ティックが使われた割合を示す。99%以上が望ましい。
バックテストやリアル運用で壊れるポイント
- 「Open prices only」でPFが高いEAをリアル投入 → ティック単位の値動きでSLに引っかかる
- ティックがない期間を含む → 生成ティック区間がPFを歪める
- 古いデータの品質が低い(2020年以前など精度が落ちる場合がある)
- MT4のバックテストと単純比較する(MT4とMT5でティック品質が違う)
どう確認するか
- テスターで「Every tick based on real ticks」を選択する
- 結果の「Quality」が99%以上か確認する
- 不足していればMetaQuotesからダウンロードする
- 低精度/高精度の両モードでテストし、PFの差を確認する
自分の検証スタンス
最終判断は「Every tick based on real ticks」で行う。初期スクリーニングでは「Open prices only」で大量のパラメータを試すが、候補は高精度モードで再検証する。
低精度で高くても、高精度で崩れるEAはそこで除外する。
参照した公式情報
免責
本記事は個人の検証メモであり、投資助言ではありません。バックテストの結果は将来の成績を保証するものではありません。